令和5年度室蓬カレッジ開催

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令和5年度室蓬カレッジ開催!

郷土史講座「わが郷土を見つめ直す」

第1回 室蓬カレッジ(6月23日)

「世界遺産平泉を知る~平泉文化と浄土思想」

 平泉が世界遺産として認められるために、どのような条件が必要だったのか、ということについて詳しく話を聞くことができました。東アジアの文化圏の中で価値観交流に貢献したこと、浄土という概念が日本だけでなく東南アジアまで広がり、グローバルな価値観があったことなどが背景にあったようです。 しかも平泉は一度延期になっております。3年の時を経て再度申請し、世界遺産として認められるまでの苦労話にもぐっとくるものがありました。
 芭蕉の奥の細道でも歌われた夢の跡としての平泉、勝者ではない敗者としての平泉、そこには、栄華の廃墟としての平泉の姿があります。浄土庭園が4つもあり、庭園文化都市としての平泉を、極楽浄土の地にしようとしたと思われる藤原時代。様々な顔を持つ平泉をぜひ後世に残していかなくてはと思いました。

第2回 室蓬カレッジ(6月30日)

「岩手近代製鉄の歴史~大東町の製鉄を踏まえて」

 製鉄の歴史に触れながら、大東町の文久山鉄山、京津畑鉄山の当時の状況について、文献をもとに詳しく話していただきました。2つの鉄山に使われた鉄鉱石は、人首村から運んだということがわかりました。また、出来た鉄は石巻に運んだり、地元でも使用したりしたということでした。鉄に関わって、運ぶ人や高炉に直接かかわる人、鍛冶職人、炭焼きをする人など、かなりの人が働いていたようです。明治中頃に終了してしまうのですが、発掘調査等が進んでいないので、詳しいことはこれからとだそうです。
 講師の先生が、この2つと住田町の栗木鉄山を合わせて、コンビナート地帯と言っていたのが新鮮でした。当時のコンビナート地帯がここにあったということで、当時の大東町はすごかったと改めて思いました。

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